呉

虞忠（ぐちゅう、字は世方）は、三国時代末期の呉に仕えた名門士です。学者虞翻の第五子として生まれ、陸機の才能を早くから見抜きました。太康元年（280年）、宜都太守として晋軍に抗し、降伏を拒んで戦死しています。正史三国志を基に解説します。

虞汜（ぐし、字・世洪）は虞翻の第四子で呉の忠臣です。孫綝の政変時にただ一人直言し、孫休の信任を得て散騎中常侍・交州刺史として活躍しました。南方の扶嚴を討伐し冠軍将軍に任じられた智勇兼備の名将を正史三国志を基に解説します。

李勗（りきょく）は三国時代・呉の孫皓政権で少府を務めた官僚です。建衡元年（269年）に交阯討伐を命じられましたが、撤退を咎められ冤罪で一族処刑になりました。陸抗に惜しまれた悲運の人物を詳しく正史三国志を基に解説します。

薛珝（せつく、字不明）は呉の威南将軍として南征軍を率い、海上奇襲で晋に下った交阯を奪還した智将です。父は学者の薛綜。さらに2024年、南京で墓が発見され、青瓷魂瓶の銘文により実在と没年が確認されました。正史三国志を基に解説します。

薛瑩（せつえい、字は道言）は薛綜の子で、『呉書』の編纂に参加した史家です。孫皓の時代に左執法・選曹尚書・太子少傅を歴任し、学問と誠実をもって政務を補佐しました。呉滅亡の際には降表を起草しています。末期の呉を支えた儒臣を正史三国志を基に解説します。