正史三国志 人物列伝 英雄と凡人のその真実

陸抗（りくこう）正史三国志を基に、父・陸遜の名誉を雪ぎ、西陵の乱では包囲戦術で反乱を鎮圧、敵将・羊祜とも信義を結んだ呉の名将の生涯を解説。早期の防衛任務から対蜀戦、晋への備え、そして忠義と統率力に裏打ちされた“信義の将”としての姿を多面的に描き出す。

吾粲（ごさん）孔休（こうきゅう）は正史三国志に登場する呉の官僚で、下級役人から主簿・会稽太守・昭義中郎将・太子太傅と着実に昇進を重ねた。黄武元年の洞口の戦いや山越討伐では軍功を立て、人命を重んじた姿勢も記録に残る。だが「二宮の変」では太子派として政治的な立場で、讒言を受けて獄中死を遂げた。呉政権の良識派としてその名を刻んだ忠臣の歩みを追う。

歩騭（ほしつ）正史三国志を基に、呂壱事件や二宮の変、西陵統治、交州制圧など東呉の政軍両面で活躍した忠臣の実像を解説。慎重で誠実な性格と、複雑な政争に翻弄されながらも貫いた姿勢、丞相就任から一族の悲劇に至るまで、その波乱の生涯を明らかにする。

三国志・呉で丞相（代行）に上り詰めた朱據。理不尽と誣告に耐え、最後までまっすぐに生きた男の苦い最期。

三国志・呉を震えさせた呂壱。誣告と陰謀の泥沼に浸り、最後は老いた権力者に見放される。卑劣と虚勢の果てに残ったものは、苦い嫌悪だけだった

顧雍（こよう）元歎（げんたん）は、正史三国志に登場する呉の丞相であり、蔡邕に学んだ教養人。地方統治で功績を挙げた後、中央にて十九年間政務を担い続けた実務官僚です。清廉で寡黙ながらも、常に本質を突く発言と民意をくみ取る政務姿勢で、孫権から深い信任を得ました。呂壱による誣告にも冷静に対処し、死後は「肅侯」の諡号を贈られるなど、その人物像と評価は時代を超えて語り継がれています。

留平：りゅうへい。この記事では、孫皓の暴政下で政変に巻き込まれ、毒酒にも耐えた三国志正史の忠臣・留平の波乱の生涯を紹介します。

陸凱（りくがい）：三国志正史における呉後期の忠臣。孫皓の暴政に立ち向かい、左丞相として最後まで諫言を重ねたその生涯を描く。